友人から「旅のお土産に」と贈られたのは、ダルマさんのスチームクリーム。
どんな願いをこめて目を入れよう、そういえばどちらの目から入れるのだったかな? 選挙のときは違うとかなんとか聞いたことがあるな・・・なんて思っていたら、その夜の読書サロンで持ち寄られたのが、『知っているとうれしいにほんの縁起もの』(広田千悦子著/徳間書店)でした!
愛らしいイラストと、四季おりおりの美しい写真。
速攻で購入いたしました(^^)
本書によりますと・・・開眼するのは左目(向かって右側)からです。願いがかなったら、もう片方の目を書き込みます。
壁に向かって9年間座禅をしたために手足が腐ってしまったとういう達磨大師。
いつも赤い衣をまとっていたので、ダルマさんも赤い。赤色は魔よけです。
他に、白色(財運・人間関係運)、黒色(出世運)、緑色(健康運)、黄色(金運)のダルマさんがいるそうです。
ここまで並べると欲張りすぎのような気もしてきますが、幸せを願う気持ちを目に見える形にして、日々の暮らしを楽しむ知恵ですね。
仏教の基本思想としての『縁起』の意味は、
『すべての存在は無量無数といっていい程の因縁によって在り得ている』ということだそうです。
「私」が先に存在し、自分の都合のよい因縁だけを願うと「福は内、鬼は外」 となる。
「私」が先に存在しているのではなく、無量無数の因縁が私となっているのである。
だから、福は内、鬼も内。
福と鬼が「私」となっている、ということ。
(大谷大学ホームページ・生活の中の仏教用語より)
自分に都合の良い因縁だけを願うと、「縁起が悪い」という排除につながりかねません。
本書の「はじめに」には、次のように書いてありました。
日本人にとっては何か特別なものだけが 縁起ものなのではなく
生きることそのものが縁起ものなのだ
ラッキーなことも 運が悪いように見えることも
全部ご縁として大切にしてきた日本人
どんなご縁もいいご縁
福と鬼が 私になっている。
さて、何を願ってダルマさんに目を入れよう。
パーソンセンタードケアについて投稿しようと思ってから、『認知症のパーソンセンタードケア』(トムキットウッド著/筒井書房)を読み直しています。出版されたのは2005年です。ちょうどその頃に、私は認知症高齢者のケアに出会い、『新しいケアの文化』『人として出会うための』という言葉に惹かれて手にしました。
18日の夜、本好きのための読書サロンを開催しました。テーマは『春』。こうして並べてみると、なんとなくパステル調で春らしいですね。
皆さんに感謝です。
「懐かしいわあ」「いい話やなあ」
「知らんかったわあ」「これ、買います!」
「図書館にリクエストします!」
和やかに にぎやかに 夜がふけていきました。
今日の「折々のことば」(鷲田清一/朝日新聞)で紹介されていた、『利用者の皆さんと一緒にぼーっとしているときがあって、そういう何もない時間が怖くないというか』という新人介護職員の言葉。
介護の現場を知っている人には、この言葉がずしんとくるはず。こんなふうに新人が言える介護ってすごいです!
アセスメントとケアプランについて勉強したいという方から連絡をいただき、個別相談の時間を設けました。
画一的になっているのでは?・・・という気づき。何が足りないのか、どうしたら個別のプランになりうるのか・・・そんな誠実さのあふれる時間を共にすごすことができ、私のたましいが喜んでいましたよ (^^) 感謝。
(昨日の続きです)
よく「相手の身になって、相手の立場になって、考えてみよう」と言われます。
これは、なかなか難しいことです。
想像力や共感力がいります。
こちら側に自分を置いて、もう一人の自分が相手側にいってみるわけですので、こちら側に置いておける自分があるというのが前提です。
自分のことを客観的に見ることができるか。
「危ないでしょ」と背中越しに言いながら車イスを押していく、その行為をしている“こちら側の自分”。
自分本位の行為がお年寄りに『恥』をかかせていると気づいてもらうためのヒント
・自分の言動を客観的に見てみる
・自分の気持ち(心のセリフ)を取り出してみる
↓
・お年寄りが経験している現実を見てみる
↓
・お年寄りの気持ち(心のセリフ)を想像してみる
↓
・それを自分に置き換えてみる
最近訪れた介護施設で目にした光景について、だれも気にしていないということが気になってしかたがなく、「パーソンセンタードケア」についてつづっていくことにしました。
「パーソンセンタードケア」は、イギリスの心理学者トム・キットウッド(1937年~1998年)が提唱した認知症ケアの理論です。
認知症の症状を「脳の器質的な変化の結果」としてだけとらえるのではなく、その人を全人的にとらえ、その人との関係性に注目します。
トム・キットウッドは、『認知症のパーソンセンタードケア~新しいケアの文化へ~』(高橋誠一訳・筒井書房)のなかで、その人らしさを傷つけ、体の健康をも損なう可能性もある10のエピソードをあげています。
①だます…本人の関心をそらしたり、本人になにかをさせたり、言うこときかせるために、だましたりごまかしたりする
②できることをさせない…本人がもっている能力を使わせない、本人がやり始めた行為を最後までやり遂げる手助けをしない
③子ども扱い…無神経な両親が幼児を扱うように、保護者的態度で接する
④おびやかす…おどしたり、力ずくで、本人に恐怖心を抱かせる
⑤レッテルを貼る…本人と関わるときや、本人の行動を説明するとき、「認知症」という診断区分を分類として使う
⑥汚名を着せる…本人をあたかも病気の対象、部外者、落伍者のように扱う
⑦急がせる…本人が理解できないほど速く情報を提供したり、本人ができる以上の速さでさせようと圧力をかける
⑧主観的現実を認めない…本人が経験している主観的現実、とくに気持ちを理解しない
⑨仲間はずれ…物理的に、あるいは心理的に本人を追いやり、排除する
⑩もの扱い…生命のない塊のように扱い、本人に感覚があるとは考えず、 押したり持ち上げたり、食べ物で口を一杯にしたり、排泄させたりする
『香りの工房 香ん美』オーナー、フィト美容研究家kanmiさんを講師に迎えて、アロマ教室を開催しましたので報告します。
おふくセミナーで人気講師のひとりkanmiさんに、昨年のヨーロッパ旅行の写真を見せていただいたり、フランスの有名店で購入してこられたハーブティをいただいたりしました。
1月31日に高知市で開催された「ノーリフティングケア研修報告会」に参加してまいりました。
「ノーリフティングケア」を実践するためのとりくみをした特別養護老人ホームなど7施設の発表は、どれもステキでした。内容モリモリでまとめてしまえないなあ、愛媛はどうするの? などと考え込んでいたら日がたってしまいました。
高知県・高知県社会福祉協議会の主催で、記念講演やシンポジウム、7事業所の実践報告と福祉機器の展示という、たいへん充実した内容の会でした。
いただいた資料から、この事業の説明の一部を抜粋します。
「高知県では、力任せの介護による利用者への二次障害や介護従事者の腰痛による離職を防止するために、平成27年度から官民一体となって『持ち上げない・抱え上げない・引きずらないノーリフティングケア』の実践と普及啓発に取り組んでいます。この取り組みの一環として、県の公募により選ばれた7施設・事業所が。8ヶ月間に及ぶノーリフティングケア研修を通して、組織内の体制構築(職員教育体制・環境整備・個別計画の見直しなど)を実践し、成果につなげています。」
「研修センターでは、設立時から一貫して利用者とケアスタッフ双方に負担の少ない安全なケア方法の普及を目指してきた。」
「研修センター×行政×研修講師が『ノーリフティングケアを高知のスタンダードに』を目指し動き始めた!!」
「ノーリフティングケアを普及させることで、介護業界の当たり前を変える!」
これらのメッセージから、どうぞ熱い空気を読み取ってください。
高知から変わるよ! 全国のモデルになるよ! という熱い空気が会場に満ちておりました。
昨年度すでに取り組んだ5事業所とともに、関係機関が連携する「高知ノーリフト推進連絡会」(仮)の設立も計画されているようです。
高い高齢化率や人口減少や離職率などを見据えて、危機感をもって事業展開をされていることがわかりました。
そして現場にあるのは、働く環境の改善と、より高いケアの質を求めるという本気の熱意。
ご縁をつないでくださった方々、高知で迎えてくださった方々に、心から感謝です。
3月11日・12日おふくで予定している介護塾で報告の時間を持つつもりです。
それまでに、もう少し消化させる必要がありそうです。
あとは行動~アウトプット。
さて、愛媛。