介護塾⑪「触れるケア入門講座」開催

「認知症介護にかかわる人のための触れるケア入門講座」を開催しました。講師は、作業療法士でJSCIタクティールケアセラピスト・認定者の高須賀知恵子さん。

これまでにも何度か来ていただいていますが、今回は特に「認知症介護」にかかわっている介護職や家族の方のために、触れるケアを暮らしの中で活かす視点でお話をしていただきました。

古代から“良い医者”は患者によく触れる人であった、という話に大きくうなずく参加者の皆さん。

ゲートコントロール理論による痛みの緩和や、不安やストレス軽減にかかわるオキシトシンの分泌促進など、わかりやすくお話いただきました。

※ゲートコントロール理論:脊髄の中に「痛みのゲート」があり、触覚の刺激でゲートを閉じる。痛みの部位の周辺に触れることで痛みが和らぐ。

言葉によるコミュニケーションが苦手な認知症高齢者とかかわるとき、「触れる」という行為は、安心感や信頼感につながる非言語コミュニケーションとして大切です。

単なるテクニックではなく、相手を大切に思う気持ちを込めて、触れること。参加者の皆さんは、背中や手への触れるケア体験を通して、その意味を実感されたようです。

手のひらのぬくもり。ゆっくりと包み込むような動き。

決して魔法の手技などではなく、触れることを通して双方向の温かな交流が行われていることが重要で、そのことが症状の緩和につながるんですね。

触れている側にもオキシトシン分泌促進の効果があるとのことで、高須賀さんご自身も血中濃度を測定して実証できたとか♪

 

 

ぜひ、今回の体験を認知症高齢者とのかかわりに活かしていってください。

高須賀さん、ご参加の皆さま、ありがとうございました。