排泄ケアを徹底追及!

昨年10月の「基礎コース」に続き、一般社団法人ナチュラルハートフルケアネットワークの「排泄ケア~アセスメント・プランニングコース」を受講しました。

 ⇒ナチュラルハートフルケアネットワークについてはコチラ

濃密な2日間を共にした皆さんは、病院や訪問看護でバリバリ働いている看護師やリハビリ職。その熱気に、還暦おばさんは大いに刺激を受けてまいりました(笑)

現場での悩みや葛藤とも向き合いつつ、より良いケアのために頑張っていて、皆さんの豊かな知恵と工夫のエピソードからたくさん学ぶことができました。

 

こんな若い人たちと働けたらどんなに楽しいかしら!

ちょっとだけ、現場が恋しくなったりもしたりした私です。

ほんとうにありがとうございました。

 

熱い熱いグループ討議を根気よく見守り、時間を無視した(笑)自由奔放なワークを許してくださった講師の皆さまにも、心から感謝いたします。

排泄に関する基礎知識と排泄に関する困りごとの背景をおさらいしたあと、事例を分析してケアプランを作成。そのケアプラン実施のために、職員向けにプレゼンテーションを行う、というところまで行いました。

この《人材育成セミナー》は、「勉強になった」「理解できた」では終わらせないところがすごいのです。

「誰に何をどう伝えるか」というところまで落とし込んで実習できるので、とてもとても具体的で現実的な学びの成果を持ち帰ることができます。

 

 

 

「漏れがあって大変だ」という視点だけでは、「出たものをどうするか」の発想になってしまいます。

パットを何枚も重ねた上に、腰巻のようにシートを巻いて、防水シートを敷き詰めて、何度も開けてみて・・・。

これでは漏れの解決にならないばかりか、職員も本人も、ますます負担感が増すばかりです。

 

「出たものをどうするか」発想から、「排泄ケア」に変えていくにはどうすればよいのでしょうか。

 

本人にとって「気持ちよく排泄する」とはどういうことなのか、改めて見直すことです。

そのうえで、なにが「気持ちよく排泄する」ことの妨げになっているのかを、24時間を通して生活全体をみていく必要があります。

「気持ちよく排泄する」ためには、「出すこと」はもちろん、食べること、活動すること、休むこと、すべてが影響しているからです。

 

 

一方、おむつ類や姿勢保持、移動支援など、「気持ちよく排泄する」をサポートする福祉用具についても、正しい知識を持って適切に使わなければなりません。

 

写真は、「尿取りパッド」を使うときに便利な布パンツです。

伸縮自在でフィット感ばつぐん、体位を変えたり移乗したりしても全くずれません。

もちろん、布ですから洗濯もできます。

「寝たきり」と言われるような重度の人にこそ使ってほしい優れものなのです。

受講仲間の方たちも、実際に使って重宝しているとのことでした。

 

知識や情報を上書きし、課題と向き合って解決策をさぐり、具体的な行動計画をたてる。

そのとき、実現可能な短期目標が設定されているかどうかが一つのポイントですね。

ここが曖昧だったり現実的でなかったりすると、あとで評価ができません。

 

また、何といっても生きている人間のことなのだから、こちらの計画通りに進むとも限りません。

評価して改善して次のステップに進むというPDCAサイクルを回していけるかどうか、ここのポイントの一つは「小さな成功体験」でしょうか。

全体を見ていく人の役割には、「小さな成功体験への気づきを築く」ということがあります。

どうしても「できていないこと」に目が行ってしまうので、当事者が気づかないような変化を拾い上げて言葉にできたらと思います。

 

 

ひとつの事例から排泄ケアを徹底追及した時間は、深く学ぶことの多い贅沢なものとなりました。

排泄について追及していくと、人が人として生きているという根本のところを考えることになりました。

 

アウトプットに活かしていきます。

ありがとうございました。