2月22日ニャンコの日に発売されたDVD「ボブという名のネコ~幸せのハイタッチ~」。
ホームレスで薬物依存症の青年が、ケガした野良猫を助けるところから物語は始まります。
人生で初めて守るべき存在を得た彼は、『ビッグイシュー』を売ることで生活を立て直し、依存症と闘うことを決意します。
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実話をもとにした映画で、なんとネコのボブが、ほとんどの場面で本人役として出演しています!
映画の原作となったのは『ボブという名のストリート・キャット』(辰巳出版)で、世界28カ国で翻訳されているとか。
続編『ボブがくれた世界』も出ています。
1991年にロンドンで始まった『ビッグイシュー』の活動は、イギリスで2誌、世界5誌(南アフリカ、オーストラリア、台湾、韓国、日本)など、35カ国のネットワークになっているそうです。
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ホームレスの人を救済するのではなく、質の高い情報誌を発行し、ホームレスの人たちに「販売」という仕事を提供します。
登録した販売従事者は、「個人事業主」として収入を得ることで自立を目指します。
四国には販売場所も閲覧できる図書館もないのですが、定期購読などの方法で活動を応援することが可能です。
『ボブがくれた世界』のエピローグから。
あまりにも長いあいだ、かけがえのない三つのものー信じる心と希望と愛ーは、ぼくの人生では失われていた。
あるとき、運命のいたずらがぼくにそのすべてを運んできた。
人生をとりもどすのを助けてくれた、いたずら好きで、遊ぶのも大好きで、賢くて、ときどきすねるけれどいつでも愛情あふれる猫が、身体いっぱいに示してくれる。
ボブは、僕が自分自身とまわりの世界を信じる気持ちを取り戻すのに手を貸してくれた。
真っ暗なトンネルのなかをさまよっていたときに、希望の光を灯してくれた。
そして何より、ふたりがともに求めている無償の愛をぼくに与えてくれた。
奇跡の出会いは、彼が掴んだセカンドチャンスでした。
生活をたてなおし薬物依存症と闘う日々は苦難の連続ですが、どんなときも彼を信じて離れないボブを守るという『希望と愛』が、今度こそチャンスを逃さないという『自分自身への信頼』になっていく。
愛らしい猫が登場するサクセスストーリーではありません。
路上生活や薬物依存や大都会ロンドンで暮らす人々の姿が、リアルに率直に描かれた映画です。
イギリスの映画、やっぱり好きだなあ♪