「自分の感覚じゃないから怖かった」

何かの不具合でホームページにログインできない状態が続いていまして、更新が滞っておりました。

(説明できないけど)回復して、2週間ぶりの投稿です。

写真は、おふく花壇で放置されながら3回目の冬を迎えている、たくましいガーデンシクラメンの花です♪

 

タイトルの「自分の感覚じゃないから怖かった」は、ある出前講座でいただいた感想です。ありがとう!

ベテランさんが多いところでしたが、あえて「他人の手で介助される」という体験をしていただきました。

体験の内容は、紙コップに入れた水を《されるがままで》一口飲ませてもらうというシンプルなものです。

 

①まず自分で、いつも通り飲んでみます。

できるだけ、自分の目や手や口の動き、水が喉を通っていく感覚を意識してもらいます。

 

 

②次に、ペアを組んだ相手から飲ませてもらいます。(飲まされる人は手を使わないで)

このとき、介助側は言葉を使いません。(説明しない、言葉で誘導しない)

 

 

されるがまま、一方通行の介助を受けながら水を一口飲む。

多くの人が体験するのが、緊張感や恐怖感です。

 

もちろん介助者はプロですから、むせないよう最新の注意をはらい、相手の様子を確認しながら介助しています。

 

それでもなお、自分のものではない加減で水が入ってくるという怖さ。

 

ときには、「足りなかった」「もっと欲しかったのに」という感想も(笑)

 

 

 

③次は、介助者が言葉も使っていいということにします。

そうすると、ほ~っと介助者の緊張感がとれるのがわかります。

そして、事細かな実況中継で、ず~っとしゃべっているということに(笑)

 

介助される側も少しは緊張感が減るけれど、水が入ってくる早さや量は自分の感覚ではありません。

 

手順のひとつとしてやっている一生懸命な「声かけ」が、相手にとってどれほどのものか、という体験です。

 

 

時間がある場合は、目を閉じて飲ませてもらうなど色々なバージョンでやります。

 

 

 

④最後のミッションは、「介助される人にとって、自分が飲んでいる感覚になれる方法で介助する」というもの。

つまり、言語・非言語で双方向のコミュニケーションをとりながら、自分の感覚を使って飲んでもらうわけです。

 

さて、どんな介助を行いますか?

 

 

 

ある事業所の管理者からは、「こういう研修はこれまでやったことがなくて、とても良かった。自分も体験できてよかった」という感想をいただきました。

 

 

楽しくワイワイ言いながら、「自分の感覚」や「他人から介助される感覚」を体験してもらっています。

 

「人にやさしい介助」への、気づきの一歩になるよう願っています。