介護支援専門員(ケアマネージャー)が地区ごとに行っている定例会に、コミュニケーションの研修講師として招いていただきました。
制度と人をマネージメントする能力が問われるケアマネージャーは、介護保険を利用する際のキーパーソンであり、ほとんどの人にとってストレスフルな仕事だと思います。
※写真は、つながって寝ているにゃんず♪
私自身は、資格はあるが実務についてない“なんちゃってケママネ”の部類(^^)
そういう人が多いと聞きますし、心身の不調をきたして退職する話も身近にあります。
介護保険のケアマネージャーといっても、所属する先でずいぶん働き方が違うようです。
夜も日も休日もなく、ひっきりなしに電話がかかってくるような仕事スタイルから、
いわゆる<勤務時間帯>でなければ連絡がつかないようなところまで。
制度やその運用への疑問はさておき、
現場でがんばっている人たちのために私ができることを。
そんな気持ちで、皆さんと出会ってきました。
多職種多機関と利用者本人&家族をつないだり調整したりという仕事を、
複雑な制度のもとで厳重に管理しながら行わなければなりません。
他者の話を聞きとりつつ、言うべきところは言って納得してもらうのはタイヘンです。
研修では、意思や感情を含む情報が人から人へ伝わっていくときに起きていることを理解します。
そして、他者との信頼関係を築くために「自分の存在を相手に受け入れてもらう」コツを学びます。
他者とのコミュニケーション 始めの一歩ですね。
次に、対人援助職では特に重要だと考えてる『自分とのコミュニケーション』です。
ワークを取り入れながら、体験を通して気づきを得られるように進めます。
最初は緊張して硬い雰囲気だった会場が、少しずつ和んでいって笑顔が増えていくのがわかります。
●慣れてきて利用者とのラポールがいいかげんになっていると反省
●自分がどんな「辞書」をもっているか知ることは大事
●自分の「べき」を押しつけていないか振り返りたい
●もっと時間をかけてほしい内容だった
●また参加したい
●自分をみつめる機会になった
●明るい気持ちで終わることができてよかった
などの感想をいただきました。
感謝です。
企画していただき、ありがとうございました。
おふくでは、利用する側からもケアマネージャー側からも、お話を聞く機会があります。
本来、利用者本人を円の中心において、多職種・多機関と家族がぐるっと円周に並んでいる図になっているはずなのですが・・・。
いろんな人の話を聞いていると、違う図が浮かんできます。
ケアマネージャーが円の中心にいて、
あちらからもこちらからも「ケママネは?」「ケアマネにきいて!」
あちらとこちらの板ばさみ状態、振り回され状態の図。
介護保険利用(運用)の要、キーパーソンであることには間違いありませんが、
自分が円の中心に入り込んでしまっていないか見てみてください。
望んでいないのに、そうさせられている場合もありそうですね。
そんなときは、本人を中心にもどしてあげてください。
その反対もあります。
過去に、こんなことがありました。
おふくの自費利用をしておられた方が、
担当になったケアマネにつかみかかろうとしたというのです。
「うちではムリです」という判断になったらしく、別の事業所に変わりました。
私は、その方から手をあげられたことは一度もありません。
ケアマネの話を聞いていての印象ですが、
「あれもだめ、これもだめ」と利用者の現状を否定していました。
自分の価値や都合が基準になっていることに気づいておられないのかも。
「りっぱなプランを作って、そこに○○さんをはめようとしても難しいのではないかしら?」
こんなふうにお伝えをしました。
もちろん相性もあります。
「今よりいい状態に」という熱意もわかります。
が、自分が円の中心になってしまったら、その熱意は空回り。
なにがいいかは、本人が決めることです。
そこを勘違いすると、利用者や家族を傷つけてしまう可能性もあるのです。
よろしくお願いします!