利用者や家族の「相談」に応じる時に起こりがちなのことのひとつ「知識のご披露」。
専門職としての知見や自分の体験に基づく情報を善意で提供しているつもりが、相手を混乱させているだけだったり、押しつけがましくなっていたり、突き放された感を抱かせてしまったり(これは最低)。
(いや、気づいていないことが最低かな?)
「答えはクライアントが持っている」
これは傾聴の心得のひとつです。
たとえ専門知識を持ち合わせない利用者や家族であったとしても、「どうありたいか」は持っています。
「できる-したい-したくない-できない」の狭間でゆらいでいるかもしれないけれど・・・。
そこらへんを交通整理したうえで、必要ならば、新たな情報や専門家の知恵を提供してみればよい。
そして提供したからには、それを相手がどのように受け取ったのかというところまで、責任を持って話を聞いてほしい。
選択肢を示したり新たな情報を提供することが
「自己決定」「自己選択」への支援だと勘違いしているのか。
それとも、本気で人の話を聞いてはいないということなのか。
利用者本人や家族からの、「こんなことを言われたのだが、ほんとはどうなの?」という話に応じるたびに、
「混ぜるだけ混ぜて放り出すなよ~っ」と言いたくなる私です。
私自身も、あらためて肝に銘じておかなければ。
答えは、相談を持ちかけてきている本人の中にあるのです。