物事のとらえ方の違いを説明するときに、
「コップの中の水が半分になったら」という状況を
例に出すことがよくあります。
「まだ半分ある」 の人と、「もう半分しかない」の人。
「まだ」のほうがポジティブでいいという考え方もありますが、人生それほど単純なものではありません。
不安や怒りといった、どちらかというとネガティブなイメージを持たれる感情にしても、慎重に備えたり、行動を起こす原動力にしたりすることもできます。
こんなことを考えたのは、仕事を持つ女性たちが居合わせた、あるところでの会話からでした。
50歳を人生のひとつの節目としたとき、
「わあ、50だ!これからの終盤戦をどうする?」
「どうせなら新たなチャレンジをしてみようか」
という派もあれば、
「時の流れは早いなあ、なんだか空しいなあ」
「もう50歳か、なんだか寂しいなあ」
という派もあるようだということがわかりました。
自分とは異なる(正反対のようにも思える)とらえ方の人の言葉は、
とてもフシギで理解しがたい印象を受けるものですね。
人にはそれぞれ、身につけてきた考え方や価値観や世を渡る術(すべ)があります。
みんな違うからタイヘンだけど、ゆかいゆかい。
違うことを面白がれるくらいになりたいものですね。
今からさらに30年40年か・・・!
80歳90歳のあの方たちなら、なおのこと濃く深く刻まれているに違いなく・・・。
『幸せ』の色も形も人それぞれ。
『その人らしく』ということは、そこを尊重するということ。
十羽ひとからげにしたり、こちらの価値観を押しつけたりすることのないようにと、改めて思ったことでした。