盛夏の一句

気温が30度を超える日中でも、

おふくの和室は 裏の畑から涼しい風が通って冷房いらずでした。

でも 今日はさすがに湿度が高く エアコンを使いました。

夏の季語には 『夏痩せ』 『夏負け』というのがあります。

先日の『空蝉』で紹介した鷹女には こんな一句が。

    夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり   三橋鷹女

無理をしてでも食べないと体によくないよ

・・・そんなふうに言われたって 嫌いなものは嫌いなんだから。

 

『夏負け』では こんな句もあります。

 

   夏負けをせぬ気の帯を締めにけり   鈴木真砂女

 

鷹女も 真砂女も 明治の女かっこよすぎです。

 

昭和15年発行の句集『向日葵』におさめられた一句。

 

   亡びゆく国あり大き向日葵咲く    三橋鷹女

 

戦争と 夏と ひまわり なにか暗示的です。

静かな抗いなのか 未来への怖れなのか・・・。

 

この季節 記憶にとどめておきたい一句です。