ご縁がつながって 愛媛県松山市にある福祉施設を見学させていただく機会を得ました。
午前中の活動が始まる忙しい時間帯に よそ者がうろうろしてごめんなさい。
郊外の広い敷地にある施設は、
どの廊下も居室も 食堂も浴室もトイレも 掃除が行き届いていました。
ピカピカに掃除してあるけど冷たくはない そこですごす人たちの体温が伝わる場所でした。
命を守ることと人間の尊厳を守ること。
より良いケアを志向するほど 現場ではさまざまな葛藤が生じるものです。
その現場の葛藤を理解し引き受けてくれるトップには なかなかお目にかかれません。
今回訪問させていただいた施設では、
ケアする人の葛藤を引き受ける覚悟のようなものを感じました。
それは 施設の『理念』や『歴史』というものなのかもしれません。
以前に紹介した「西川勝著『ためらいの看護』」の中に 『パッチングケア』という言葉があります。
「ケアに『格別の意味』を求めない『普通のケア』は、
閉鎖したケアの関係をかたちづくらない。
隙間だらけの、つぎはぎである。」
命を守るギリギリのところで つぎはぎのケアで奮闘する「ケアする人」を ケアする。