「原子力発電所という機械」

愛媛有機農産生活協同組合の講演会に行ってきました。

講師は 京都大学・原子炉実験所の小出裕章氏。

原子力の平和利用を志して大学に進んだ小出氏が、

なぜ「原発を止める」活動へ180度の方向転換をしたのか。

「原子力発電所という機械」の実態から語られました。

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「機械」の原理と 福島原発で起きたこと いま起きていること。

とてもわかりやすくて 散らかっていた点と点がつながった気がしました。

そうか ホントの専門家が話してくれると こんなにわかりやすいのか!

オブラートにつつんだり 何かに配慮したりしないから でもあるでしょう。

 

汚染した土の剥ぎ取りを「除染」と言っているけれど、

剥ぎ取った土は別の所で積み上げられたまま行き場がないわけで、

正しくは 「除染」ではなく「移汚」です。

 

おそらく通常の報道では見られない写真も スライドで紹介されました。

人間が消えた町の通りにかかる『原子力 正しい理解で 豊かなくらし』というスローガン。

その大きな看板の下でカメラのほうを見る 置き去りにされた2匹の痩せた犬。

逃げ出すこともできず 囲われたまま餓死した 家畜の牛や馬たち。

 

大量に放出された放射性物質の影響は “なかったこと”にはできない。

せめて子どもたちを守らなければ という小出氏の強い意志が伝わる2時間でした。

“なかったこと” にされてしまわないように 関心を持ち続けなければなりません。

小出氏の言う『ひとりの自由な大人』として 考え行動することを放棄しないように。