“まなざし”は語っている

ケアマネージャーのための「スキルアップ研修」を行いました。いただいたテーマは、「利用者や家族とのコミュニケーション」。

現役ケアマネージャーさんたちは、耳にタコができるほど「コミュニケーション・スキル」を勉強しておられると思われます。よくある「傾聴」の研修にしないため、「自分を知る」をテーマにして、元気になってもらうことを目指しました。

いつもチャレンジさせてくださる主催者:松山市社会福祉協議会に感謝です。

ケアマネージャーの仕事は、非常に専門的な知識とスキルを必要とするものです。

その知識とスキルが、制度の運用やハウツーに偏ってはいないかという疑問がありました。

 

専門職といわれる人のコトバの重みについて、どのように意識しているのだろう。

人が老いてボケて死んでいくということを、どのようにとらえているのだろう。

ひとりの人の人生に深くかかわるということを、どのように考えているのだろう。

 

そんなことを思いながら、自分の人間観や老人観が、その“まなざし”に表れると伝えました。

老いや病気で不自由を抱える人にむけられる、“まなざし”。

 

相手(利用者や家族)のドアをノックして開いてもらうには、まず自分のドアが開いていなければ。

自分の仕事をさせてもらうには、まず相手に受け入れてもらわなければ。

どんなふうにノックしていますか?

そこ、あたりまえになりすぎていないかな?

 

自分のドアが開いている(オープンマインド)ってどういうこと?

過去の自分、あまり好きでない自分、それも含めて《今、ここ》のわたしがある。

《今、ここ》のわたしから、未来のわたしへつながっていく。

 

オープンマインドでない場合、

対人援助の仕事のベースとなる「私はあなたを大切に思っている」というメッセージが伝わりにくく、

『深いけれど親しくはない関係』を築くのも難しいかもしれません。

 

研修が始まったころは緊張感が漂っていましたが、

最後のグループシェアのときには、皆さんの笑顔がステキでした。

 

「自分を見直す機会になってよかったです」

「この手の研修は似たような研修が多かったので、

 今日は少し違った視点で聴くことができ、楽しく参加できてよかったです」

「自分の短所をリフレーミングしてもらうことで楽になりました」

 

こんな嬉しい感想をいただきました。

ありがとうございました。