せめて蓋が付いていたら

「しびんのふたで連携」という面白い記事。

 ⇒コチラ

看護師の発案によって、

男性用のポリ尿器(しびん)の蓋を本体にくくりつけられるようにしたというものです。

確かに・・・本体と蓋は固定されていないため、

実際には蓋なしで使っていることが多いです。

ありそうでなかった、アイディア商品ですね。

← 昨年いただいたクリスマスローズのポット苗。

 一部だけですが、こんなに立派に成長しました。

「しびん」の記事を面白く読みながら、最近あったオロオロ体験を思い出しました。

ある所で、偶然居合わせてしまった場面です。

 

ベッドサイドで、男性の方が「しびん」を使って排尿しました。

その方は、「しびん」を自分のベッドサイドの屑入れ(よくあるプラスチックの円筒形の)にさし込みました。

 

そばで見守っていた介護職の人がどうしたかというと・・・

男性に「そのままでいいよ」と言われて、ほんとうにそのままにして立ち去ってしまいました。

前述のように、蓋は付いていません。

 

おりしも、ご飯の配膳が行われていました。

忙しい時間帯だったのかもしれません。

男性は、「しびん」の始末で面倒をかけたくなかったのでしょうか・・・。

  (落ち着いてからしてもらうつもりだったなのかなあ? )

 

普段どうしているのかわからないので何とも言いづらいのですが。

食事の前に排泄をすませておこうと思うのって、ごく自然なことだと思われます。

 

「ええっ!! ほんとにそのままにしていった!!」 

まさかの展開にオロオロしてしまいました。

 

「そこにいるのにやらないんだ!」

「自己決定を尊重したということなのだろうか?」

「いやいや、屑入れにさし込んだままはいかんやろ!」

手出し口出ししたくなる気持ちを抑え、自分の用事をすませることに集中しました。

 

その後、帰りにチラッと様子をうかがうと、

たっぷり尿の入った「しびん」の横で食事をされていました。

 

せめて蓋が付属していたら、あの方は自分で蓋を閉めておくことができたことでしょう。

 

施設の個室でポータブルトイレを使ったあと、

「ナースコールで頼んでもなかなか始末をしてもらえなくて辛い。」

「ナースコールで冷たくあしらわれた」

そんな話も聞いたことがあります。

「しびん」でもポータブルトイレでも、

できるだけ自分でしてもらっているという点では

「自立支援」なのかもしれません。

そこでもう一歩。

自分の排泄物の始末を人に頼むという、

そのことへの想像力を持ってもらいたいものです。

尿意があっても、「トイレに移動する」という支援ができない事情があるのなら、せめて自分の排泄物と

ともにいる時間を少しでも短くしてほしいものです。

・・・「忙しい」を旗印にしないで。

 

  ↑ ↑ ↑ 名前はわからないのだけれど、多肉植物の寄せ植えに蕾がいっぱいでした(^^)